群馬県立土屋文明記念文学館


連続講座「「世界文学」の原初と到達点―古代ギリシャ・ラテン文学、そして20世紀―」2019.2.24逸身喜一郎先生、3.10結城英雄先生【終了】

人類の共通遺産ともいうべき世界的な傑作について、ギリシャ・ラテン文学研究とジェイムズ・ジョイス研究の第一人者によるお話が伺える、貴重な機会です!

① ホメーロス『オデュッセイア』とウェルギリウス『アエネーイス』― ギリシャとローマの「叙事詩(エポス)」 ―
2019年2月24日(日)14:00~15:30
講師:逸身喜一郎氏(東京大学名誉教授・日本西洋古典学会委員長)
 1946(昭和21)年大阪市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。英国セント・アンドルーズ大学Ph.D.所得。著書に『ラテン語のはなし』(大修館書店、2000)、『オイディプース王とバッカイ』(岩波書店、2008)、『ラテン文学を読む―ウェルギリウスとホラーティウス』(岩波書店、2011)、『ギリシャ・ラテン文学――韻文の系譜をたどる15章』(研究社、2018)、翻訳にエウリーピデース『バッカイ―バッコスに憑かれた女たち』(岩波文庫、2013)など。

古代ギリシャの大詩人・ホメーロスが、過去の口誦的な伝説等を受けて作ったものと考えられている英雄叙事詩『イーリアス』『オデュッセイア』は、ともに1万行をこえる長編であり、古代ローマのウェルギリウス『アエネーイス』や14世紀イタリアのダンテ『神曲』のような叙事詩に直接的な影響を与えたのみならず、後世の様々なジャンルの文学、さらには文化全般に、巨大な影響を与えています。
息の長い、波打つようなリズムを持たせることができる「ヘクサメトロス」というギリシャ語の韻律を用いたホメーロスの傑作を、韻律に到るまでラテン語で咀嚼した集大成が『アエネーイス』であり、作品が享受された場やジャンルの問題にも触れながら、西洋古典文学の精髄である2つの作品をご紹介いただきます。

② ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』入門 ―20世紀最大の言葉の魔術師―
2019年3月10日(日)14:00~15:30
講師:結城英雄氏(法政大学教授、日本ジェイムズ・ジョイス協会会長)
 1948(昭和23)年群馬県生まれ。東京大学大学院修士課程修了。著書に『「ユリシーズ」の謎を歩く』(集英社、1999)、『ジョイスを読む――二十世紀最大の言葉の魔術師』(集英社新書、2004)、翻訳にジョイス『ダブリンの市民』(岩波文庫、2004)など。丸谷才一・永川玲二・高松雄一訳『ユリシーズ』の訳文見直しにも協力を行い、その成果は1996~1997年に集英社から「新訳決定版」として刊行され、現在は集英社文庫に収められている。

アイルランドの首都ダブリンで生まれたジェイムズ・ジョイス(1882-1941)が手がけた『ユリシーズ』は、『オデュッセイア』の枠組と対応する構造の中に、「意識の流れ」と呼ばれる、登場人物の心の中の断片的な言葉を書き連ねる手法など、さまざまな斬新な要素が詰め込まれ、文学のことばの可能性を大きく広げた作品です。日本でも早く1933年に川端康成が絶賛しており、1998年にはアメリカのランダム・ハウス社が発表した「20世紀に英語で書かれた小説ベスト100」で栄えある第1位に選ばれています。

難解な面もある作品ですが、これから読んでみようと思っている方、すでに何度も読んだ方、どちらにも楽しんでいただけるよう、当時のダブリンのお話などもまじえ、わかりやすく解説していただきます。

電話、当館受付カウンターで申し込みを受け付けます。(申し込み順)
参加無料。各回定員150名。 ※事前の申し込みが定員に達しない場合には、当日受付も行います。
〒370-3533群馬県高崎市保渡田町2000 電話027-373-7721